
■米政権の追い風とETF資金流入で11万7000ドル台に
ビットコイン(BTC)は7月11日未明、11万7000ドル近辺まで上昇し、2営業日連続で過去最高値を更新した。前日には11万3000ドル台をつけており、上昇の勢いが継続している。年初からの騰落率は約22%に達しており、5月に記録した11万2000ドル台を明確に上抜いたことで、短期的な上値目標として12万ドルが意識され始めている。
今回の急騰は、暗号資産ETF(上場投資信託)への資金流入と、米政権の暗号資産政策に対する期待が主因とされる。トランプ前政権は主要暗号資産の投資信託設定を後押ししており、企業の財務戦略にビットコインを組み入れる動きも進展している。11万ドル突破時には約8億5000万ドル相当のショートポジションが一気に清算されたとされ、市場の強気ムードが一段と強まった。
ただし、急速な価格上昇には流動性に支えられた面もあり、専門家の間ではボラティリティ上昇と短期的な調整局面入りを懸念する声もある。一方で、ビットコインの時価総額が拡大するにつれ「規模がリスクを吸収する」との評価も高まり、大手機関投資家の参入余地が広がりつつある。アルトコイン市場もこれに連動して堅調に推移しており、今後は規制の行方と世界的なマクロ経済環境が暗号資産市場の方向性を左右する見通しだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)