
■旧・村上ファンド系は1日時点で15%保有、会社側は20%超えた時点で対抗策と
フジ・メディアHD(フジ・メディア・ホールディングス)<4676>(東証プライム)は7月11日、再び上値を追う相場となり、取引開始後は12%高の3795.0円(392.0円高)まで上げ、7月2日につけた高値を更新している。このところ、同社株式に対する旧・村上ファンド系の投資会社による保有拡大が伝えられる中で、10日午前、「大規模買付行為等が行われる具体的な懸念があることに基づく当社の会社支配に関する基本方針及び当社株式の大規模買付行為等への対応方針の導入」を発表。事態の推移によっては会社側と投資ファンドとの間で株式争奪戦に発展するといった憶測や思惑が出ているようだ。
村上ファンド系の投資会社によるフジ・メディアHDの株式投資については、「市場内で買い進めており、保有比率は1日時点で村上氏の長女である野村絢氏の保有分と合わせ15.06%と、4日に報告した6月27日時点の14.35%から上昇した」(日系電子版7月9日午後)などと動向が伝えられてきた。
一方、フジ・メディアHDが10日発表した買収防衛策は、「本株式買集め及び本株式買増しについては、当社との間で実質的な協議も行われておらず、また、本株式買集め及び本株式買増しの具体的な目的や諸条件、本株式買増し後の当社の経営への関与の意向や程度等について、実質的な説明を受けておりません」などとし、「特定株主グループの議決権割合が20%以上となっている場合」「株券等保有割合の合計が20%以上となっている場合」には対抗措置を取るとした。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)