DeNA、E&Hとアニメ制作DX共同開発を開始、アニメ制作現場の課題解決へ

■コンテ撮・編集を効率化、2025年10月に試験導入へ

 ディー・エヌ・エー(DeNA)<2432>(東証プライム)は9月16日、アニメーション制作会社E&H productionと連携し、アニメ制作DXの技術検証および共同開発プロジェクトを開始したと発表した。両社はアニメ制作工程の効率化と品質向上を目指し、包括的なDXアプローチを進める。具体的には、2025年10月に「簡易撮影ツール」の試験導入を予定し、コンテ撮(Vコンテ制作)や動画編集を効率化することで、クリエイターが創造性に集中できる環境整備を進める。

 アニメ産業は成長市場である一方、長時間労働や制作費高騰、技術格差といった課題を抱える。DeNAとE&Hはこれらの解決を目指し、テクノロジーとクリエイティブの融合を図る。開発領域は簡易撮影、ラフ・コンテ、作画、背景など幅広く、DeNAがツールを企画・開発し、E&Hが現場での使いやすさを検証するサイクルで進める。クリエイターファーストの理念を基盤に、実務に即したDXツールの実装を重視する姿勢を示している。

 試験導入される簡易撮影ツールは、絵コンテを映像化してスタッフ間の認識を統一する工程を効率化するもので、従来外部委託が多かった「コンテ撮」を社内で完結できる。監督が演出をイメージしながら編集を進められるため、スケジュール短縮や品質向上につながる見込みだ。両社は2025年度内の実用化を視野に、他領域での開発も並行して進め、業界全体のDX推進と新たな作品創出に貢献する意向を示した。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AIとベイジアンネットワーク解析で165項目を抽出、複雑な因果関係を構造化  大正製薬は11月2…
  2. ■Blackwell GPU2140基で研究競争力を拡大  NVIDIA(NVDA:NASDAQ)…
  3. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る