冨士ダイス、新合金「サステロイSTN30」を開発、「オートモーティブワールド名古屋」で初披露

■超硬合金と同等の耐摩耗性と鋼並み軽量化を両立、地政学リスク低減へ

 冨士ダイス<6167>(東証プライム)は10月27日、鋼と同程度の比重ながら、超硬合金に匹敵する耐摩耗性を持つ新合金「サステロイSTN30」を開発したと発表した。タングステンやコバルトといった地政学的リスクの高いレアメタルの使用量を約9割削減しながら、高い耐食性と加工性も備える。同社は10月29日から31日までポートメッセなごやで開催される「第8回[名古屋]オートモーティブワールド-クルマの先端技術展」にて同合金を初出展する。

 新合金「サステロイSTN30」は、軽量でありながら超硬合金と同等の耐摩耗性能を有し、放電加工も可能とするなど高い加工性を実現している。主成分をニオブカーバイドとした材料設計により、従来開発された「サステロイST60」からさらに耐摩耗性を高めた。タングステンおよびコバルトを抑制することで資源調達リスクを低減し、省資源化と持続可能な素材利用を両立させた点が特徴である。腐食にも強く、磁性を有するため磁力選別も可能となっている。

 想定用途は、耐摩耗性が求められつつ重量制約のある分野であり、特に回転工具や混錬工具などへの展開が期待されている。展示会では、「サステロイSTN30」のほか、モーターコア金型用超硬合金「フジロイVG48」「同VG51」や電池関連金型・工具なども併せて紹介する予定だ。冨士ダイスは創業76年の超硬合金工具・金型メーカーで、素材開発から加工・検査までを一貫して行い、国内トップシェアを維持している。同社は今回の発表を通じて、環境配慮型素材による次世代製造技術への貢献を目指すとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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