【季節の一枚】44年ぶりの太陽の塔

太陽の塔
 2014年12月7日(日)午前10時、万博記念公園広場はすでに多くの家族連れでにぎわっていた。1970年の『EXPO’70』(日本万国博覧会)から44年になる。駆け出し記者だった当事、三菱未来館、住友童話館、東芝IHI館、松下館などの上場企業のパビリオンを取材で駆け回ったことを思い出す。月の石のアメリカ館もすごい人だった。

緑いっぱいの公園に姿を変え、当事、遠くから眺めていた太陽の塔は芝生の中にご覧のようなむき出し姿でそびえている(写真)。当時、塔の目玉部分によじ登って座り込んだ男性の姿を思い出す。傍に行くと圧倒されるほど高い。アメリカの自由の女神像の高さ47メートルを上回る65メートル。裏に回ると、黒い太陽の顔が描かれている。

いざなぎ景気、ボーリングブーム、大学紛争、歩行者天国、ウーマンリブ、沖縄返還といった当事の時代背景の中、高度経済成長の総仕上げ的象徴としてEXPO’70が、1070年3月15日から9月13日までの183日間にわたって開催された。

当事の鉄鋼館が記念館として残っている。受付(写真)で案内を請うと2階の資料展示室を案内された。期間中の入場者数6421.8万人、迷子4.8万人、尋ね人12.5万人、使用電気量1億3270万キロワット、使用ガス量1798.2立法メートル、使用水道量754.4万立方メートル、就労者数延べ272.1万人とすごい数字が並ぶ。入場料は大人900円、子供400円。収支は195億円の黒字だったという。

屋外のテーブルで食事をしたことを思い出す。本格的な外食の始まりだったように思われる。「ケンタッキーの1号店、持ち運びのソフトクリーム、ブルガリアのヨーグルなど万博から始まったものは多いですね。当時、会場で働いていらした人がなつかしいといって来場される方も多いですよ」(広報担当者)という。

テーマは『人類の進歩と調和』。サブテーマが「よりゆたかな生命の充実を」、「よりみのり多い自然の活用を」、「より好ましい生活設計を」、「より深い相互の理解を」~だった。44年経った今、当事のテーマがそのまま当てはまることを噛み締めながら緑多い会場を後にした。

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