東京エレクトロンデバイス、企業の膨大な内部データを学習可能とした独自大規模言語モデル(LLM)の開発に成功

■1730億トークン以上の学習を実施

 東京エレクトロン デバイス(TED)<2760>(東証プライム)は10月24日、Cerebras Systemsと共同で、日本語対応の大規模言語モデル「Llama3-tedllm-8B-v1」を開発したと発表。このモデルは、Meta-Llama-3-8Bを基盤とし、一般的な日本語コーパスと企業の内部データを利用して、1730億トークンのデータセットを用いた事前学習を行った。この結果、英語能力を有する基盤モデルに日本語能力を追加し、さらに企業特有のデータを反映させることに成功した。

 従来の大規模言語モデル(LLM)は主に英語のデータに基づいており、日本国内企業の文化やニーズに応じたモデルを提供するためには、特有の日本語データの追加学習が不可欠であった。TEDは、自社の豊富なデータを効果的に活用することを目指し、Cerebras CS-3を使用して日本語対応のLLMを開発した。この取り組みにより、企業が独自のデータを学習したLLMを迅速かつ確実に構築できる環境が整備される。

 今回の開発においては、学習時間の短縮と精度向上が実現された。Cerebras CS-3を活用したことで、基盤モデルの言語能力を維持しつつ日本語精度が向上し、業界特有のデータを取り込むことで実践的な文書生成が可能となった。さらに、アダプターチューニングや強化学習を用いて独自LLMのユースケース構築を進める予定であり、これにより企業の生成AI活用の幅が広がることが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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