キユーピーとカゴメ、未利用野菜のバイオ炭化で環境負荷低減へ、野菜残さからバイオ炭へ

■続可能な農業とカーボンネガティブな事業モデルを目指す

 キユーピー<2809>(東証プライム)とカゴメ<2811>(東証プライム)は5月1日、未利用野菜資源の有効活用に向けた共同研究を開始したと発表。両社は野菜の未利用部分をバイオ炭化する技術を確立し、持続可能な農業の実現と環境負荷低減を目指す。このバイオ炭は土壌改良効果と炭素貯留効果を持つことが特徴だ。

 共同研究では、水分含有量が高い野菜資源を効率的に脱水・炭化する技術開発、バイオ炭を施用した際の栽培特性評価、そしてJ-クレジット制度を活用したカーボンネガティブな事業モデルの確立の3点に取り組む。農林水産省の「みどりの食料システム戦略」においても、バイオ炭の農地施用は地球温暖化対策として推進されている。

 今後の展開として、バイオ炭化技術の確立、栽培特性の評価、サンプル製造、テスト施用の各ステップで研究を進める予定だ。これにより、野菜生産や加工における未利用資源の有効活用だけでなく、農地の土壌改良効果の向上やCO2削減も目指す。自然のめぐみを大切にしながら事業を展開してきた両社の強みを活かした取り組みとなる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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