三洋化成、新規創傷治癒材「シルクエラスチンR創傷⽤シート」の薬事承認取得

■京大病院との共同研究により開発

 三洋化成工業<4471>(東証プライム)は、この度、京都大学医学部附属病院形成外科 森本尚樹教授ら(以下、京大病院)との共同研究により開発した新規の創傷治癒材「シルクエラスチンR 創傷用シート」の薬事承認を取得したことを発表した。

 同製品については、科研製薬<4521>(東証プライム)に日本国内における独占販売権を付与しており、同社が販売を担当する。なお、同製品は、日本初の遺伝子組み換え技術を用いた医療機器となる。

 やけどやケガ、皮膚がんの切除などで皮膚が欠損した場合、通常の治療では治りにくい「慢性創傷」(難治性皮膚潰瘍)と呼ばれる傷が発生することがある。慢性創傷は、糖尿病、静脈還流障害、床ずれ、膠原病などさまざまな原因で引き起こされる。創傷の治療には、創面を湿潤に保ちながら、細菌感染を防ぐことが重要である。しかし、慢性創傷は治癒に時間がかかるため細菌感染のリスクが高くなり、感染すると治癒がさらに遅れるという悪循環に陥りがちである。同製品は、このような治りにくい慢性創傷の治癒を目的に、三洋化成が京大病院とともに開発を進めてきた新しい治癒材である。これまでの臨床試験のデータから従来の治療で効果が得られにくいような慢性創傷でも、細菌感染を助長させることなく治療できる製品となっており、治療期間の短縮や痛みの軽減を通して患者のQOLの向上に貢献することが期待される。

1. 新製品
販売名 :シルクエラスチンR創傷用シート
承認番号:30700BZX00089000
一般名称:吸収性創傷被覆・保護材
使用目的又は効果:全層創傷及び部分層創傷の治癒を目的に使用する。特に、既存治療に奏効しない難治性創傷にも適応される。

2. 販売開始予定
 同製品の販売については、科研製薬より、2025年秋以降に日本国内で販売開始する予定。※販売開始時期は、保険償還手続きの状況等により変更となる可能性がある。
(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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