東急・JR東日本・東京メトロ、「100年に一度」の大規模再開発、渋谷駅街区計画、最終章へ

■渋谷スクランブルスクエア第2期、2031年度完成へ

 2030年度に渋谷駅および歩行者ネットワークが概成を迎え、翌年には「渋谷スクランブルスクエア第2期(中央棟・西棟)」が完成する見通しである。東急<9005>(東証プライム)、JR東日本(東日本旅客鉄道)<9020>(東証プライム)、東京地下鉄(東京メトロ)<9023>(東証プライム)が一体で進める「渋谷駅街区計画」は、駅改良や広場整備などを含む100年に一度の大規模再開発として、2019年の東棟開業を皮切りに進行中であり、現在は最終章に突入している。計画は、利便性と回遊性を高める都市空間の創出を目的としており、歩行者デッキや新設自由通路などにより、東西南北へのアクセス性が飛躍的に向上する。

 第2期の完成後、商業フロアは1フロアあたり最大約6,000平方メートルとなり、首都圏最大級の規模を誇る。中央棟10階には各国大使館と連携した国際文化交流施設「10階パビリオン(仮称)」が、2033年度には先端技術の発信拠点となる「4階パビリオン(仮称)」や「アーバン・コア」が整備される予定である。著名建築家の隈研吾氏やSANAAが設計を担い、まちと駅を一体化させた先進的な都市空間が誕生する。加えて、約2万平方メートルの多様な広場空間も完成予定で、にぎわいと安らぎを両立させる公共空間の創出が期待されている。

 同計画は、渋谷の成長を支える都市再生のモデル事業として進行しており、利用者の安全を最優先に段階的な整備が進められている。工事期間中は動線変更などの不便が生じるものの、渋谷駅の機能は維持され、情報発信も継続的に実施される。インバウンド対応や防災性向上といった多様な要請に応えながら、街の課題解決と価値向上を図る取り組みが続けられている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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