イトーキ、物流の現場再編に応える在庫特化型自動仕分けシステム「X-NR」開発、2026年発売予定

■「高速処理×高収納」両立した新型シャトル式システム

 イトーキ<7972>(東証プライム)は7月3日、在庫特化型自動仕分けシステム「X-NR(プロジェクトコード)」を開発し、2026年の市場投入を予定していると発表した。物流現場の再編が進む中、同システムは「高速入出庫処理」と「収納効率」の両立を目指し、同社の既存システム「SAS-R」シリーズの進化形として位置づけられている。ターゲットは、製造業の一次保管庫やEC物流センター、医薬品・化粧品など多品種小ロットを扱う施設などである。

 開発の背景には、ドライバーの労働時間規制による輸送力不足や人手不足があり、政府も2030年には最大34%の輸送力不足が生じると試算している。物流業界では輸送依存から脱却し、拠点内機能の強化や在庫分散への移行が急務とされる。イトーキはこの課題に対し、新たな搬送モデルの導入で柔軟な物流構造への転換を支援する。X-NRは順立て・荷合わせ・ピッキング性能に加え、収納効率を高めた仕様を備え、保管庫用途の新たなニーズに対応する。

 主な特徴としては、水平方向と垂直方向を組み合わせた「三次元ピッキング」により従来比で高効率な処理が可能になったこと、ピッキング機構の薄型化により荷姿のバリエーション対応が強化された点、さらに安全性と保守性を兼ね備えた2メートル間隔のメンテナンスデッキ設置が挙げられる。導入施設ごとの仕様提案に応じて対応する方針で、詳細情報は2025年12月末より公開予定である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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