【編集長の視点】BEENOSは有価証券売却益計上で業績期待を高めインバウンド関連株人気もオンして3連騰

 BEENOS<3328>(東1)は、前日19日に43円高の1209円と3営業日続伸して引け、今年9月5日に突っ込んだ年初来安値1040円からの底上げを鮮明化した。北朝鮮の弾道ミサイル発射、核実験などの地政学リスクを警戒する株価下落が波及して同社株も年初来安値まで売られたが、今年8月29日に開示した営業投資有価証券売却益の計上を見直して業績期待を高め、下げ過ぎ訂正買いが増勢となった。さらに今年9月7日に発表したインバウンド客(外国人観光客)向けの事業を展開しているWAmazing(東京都港区)への出資も、きょう20日に日本政府観光局が、今年8月分の訪日外国客数を発表予定にあることに関連して、注力中のインバウンド・民泊関連事業の成長性を加速させると追撃材料視されている。

■Eコマース事業の売り上げは過去最高を更新しブランド品買取サイトの利用者は200万人突破

 営業投資有価証券の売却益は、インキュベーション事業の一環として出資していた海外未上場の1銘柄を譲渡したことにより計上するもので、約9億2100万円となる。同社が、今年8月3日に発表した今2017年9月期第3四半期(2016年10月~2017年6月期、3Q)業績は、売り上げが151億4600万円(前年同期比4.7%増)と続伸したものの、インキュベーション事業の営業投資有価証券の売却益の計上がなかったことから営業利益は5億100万円(同55.9%減)、経常利益5億5700万円(同52.1%減)、純利益1億9500万円(同76.4%減)と減益転換して着地した。今回の9億2100万円の売却益計上で業績上ぶれ期待も高まってくる。

 とういのも、3Qの業績実態そのものは順調な推移を示したからだ。Eコマース事業では、FROM Japan(輸出事業)の流通総額が、5四半期ぶりに前年同期比プラスとなり、売上高が、過去最高を更新するなど大きく伸びて同事業の営業利益が同69.5%増と好調に推移し、バリューサイクル部門では、買取面で4月から人気女性タレントを起用した新テレビCMによりブランド品宅配買取サイト「ブランディア」の認知度向上を図り5月の延べ利用者数が200万人を突破した。今2017年9月期業績は、期初予想を据え置き売り上げ200億円(前期比4.0%増)、営業利益14億円(同16.6%増)、経常利益14億円(同15.6%増)、純利益7億5000万円(同20.3%減)と見込んでいるが、今後の業績推移が注目されることになる。

 一方、同社が出資したWAmazing社は、インバウンド客向けに無料SIMを配布して観光案内アプリを運営し、国内で約1万軒の宿泊施設を予約できる機能も追加した。BEENOSは、このインバウンド関連では、国内No.1の実績の民泊運営管理ツール「民泊ダッシュボード」を展開するメトロエンジン(東京都港区)や、インバウンド向けの商品説明の多言語表示アプリを展開するPayke(沖縄県那覇市)などのスタートアップ企業に出資し、海外ユーザーを100万人以上保有する連結子会社のtensoとの相互連携も検討しており、インバウンド関連事業が、主力の越境EC事業に加えて新たな成長分野に浮上することになる。

■年初来調整幅の半値戻し水準からPER18倍の割り負け訂正で全値戻しを目指す

 株価は、メトロエンジンへの出資などを手掛かりに年初来高値1684円へ上値を伸ばし、今期四半期業績の伸び悩みを1300円台で織り込み、営業投資有価証券売却益の計上発表で1525円までリバウンドしたが、北朝鮮関連の地政学リスクへの警戒感の高まりで年初来安値1040円に突っ込んだ。足元では、同安値から150円幅の底上げをし、年初来高値から同安値までの調整幅の半値戻し目前となっているが、PERはなお18倍台と越境EC関連の同業他社に比べて割り負けている。相場格言の「半値戻しは全値戻し」通りに年初来高値を目指し騰勢加速となろう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■オーダーメイド開発と人材リスキリングで業務変革を伴走支援  ベルシステム24ホールディングス<6…
  2. ■調査件数拡大と効率化で追徴税額1431億円  国税庁は12月、令和6事務年度における所得税および…
  3. ■企業の6.5%がクマ出没による業務影響と回答、宿泊業で4割に迫る  東京商工リサーチ(TSR)は…
2026年2月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
232425262728  

ピックアップ記事

  1. ■地方銀行:収益改善、昨年11月の業績上方修正が寄与  昨年来高値更新銘柄の1割超を占める銀行株は…
  2. ■超短期決戦の総選挙で市場動向が政治判断に影響  いよいよ衆議院議員選挙だ。みょう27日に公示され…
  3. ■AI以外に目を向けよ、割安株に潜む上昇機会  1980年代のバブル相場では、産業構造改革で「軽薄…
  4. ■利上げと解散総選挙、日本経済の分岐点迫る  今週は、運命の1月22日、23日が控えている。1月2…
  5. ■上場来高値更新の金先物、産金・再資源化・再販株に資金集結  当コラムでは昨年来、何度も金関連株を…
  6. ■地政学リスクの影が迫る市場、ヘッジ先は金関連株にあり  しばしばニュースで報じられる高齢ドライバ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る