帝人が画期的な心・血管修復パッチ「シンフォリウム」販売開始、先天性心疾患患者の負担軽減へ

■6月12日販売開始

 帝人<3401>(東証プライム)、福井経編興業株式会社、大阪医科薬科大学は5月27日、先天性心疾患患者向けの心・血管修復パッチ「シンフォリウム」を共同開発し、帝人のグループ会社である帝人メディカルテクノロジーが6月12日から販売を開始すると発表。先天性心疾患は生まれつき心臓や血管の構造が異常なため血液循環に支障が生じる疾患であり、年間約1万人の新生児が影響を受けている。この疾患に対する治療は、従来のパッチでは免疫反応や成長に伴う再手術の必要があった。

 この課題に対し、大阪医科薬科大学の根本慎太郎教授が「自分の組織に置き換わるパッチ」のアイデアを提案し、2012年から研究を開始。福井経編興業は高度な経編技術を活用し、特殊な編地を開発。帝人はこの編地にゼラチンを一体化し、血液漏れ防止と組織置換機能を持つ医療材料を完成させた。同製品は国の支援を受け、臨床試験を経て2023年に承認を取得。国内外の多くの支援を受け実用化された。

 「シンフォリウム」は生体内吸収性糸と非吸収性糸からなる編物にゼラチン膜を一体化した合成心血管パッチで、手術時の縫合や血圧に耐えながら成長に追随することが期待される。2024年3月に保険適用を受け、6月12日から全国の医療機関での販売が開始される。今後、国内での症例解析を継続し、長期の有効性と安全性を確立するとともに、海外展開を目指し規制当局との協議を進める。また、得られた技術を基に新たな医療製品の開発にも取り組む計画である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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