【編集長の視点】アクアラインは2Q上ぶれ業績を見直して直近割安IPO株買いが再燃し急反発

編集長の視点

アクアライン<6173>(東マ)は、90円高の1145円と急反発して始まり、寄り付き段階では一時、東証マザーズ市場の値上がり率ランキングのトップに躍り出ている。今年8月31日の新規株式公開(IPO)後の初決算として10月14日に発表した今2月期第2四半期(2Q)累計業績が、期初予算値を上ぶれて着地したことを手掛かりに割安直近IPO株買いが再燃している。

■水まわり緊急修理件数が増加し水まわり商品の販売・取付も好調に推移

2Q累計業績は、四半期決算が初作成となるため前年同期比較はないが、売り上げ17億6200万円、営業利益1億2400万円、経常利益1億1300万円、純利益6500万円で着地した。ただ期初の予算値に対して売り上げは2%、営業利益は19%、経常利益は9%、純利益は10%それぞれ上ぶれており、実質的な前年同期比の増収増益率は、売り上げが14%、営業利益が56%、経常利益が49%と大きく伸びた。

 同社は、屋号を「水道屋本舗」、オリジナルキャラクターを「水道屋パンダ」とする水まわり緊急修理サービス事業と、学校・ホテルなどを納品先とするミネラルウォーターのプライベート商品を販売するその他事業を展開しているが、水まわり緊急修理サービス事業では、自社広告の好反響が続いて施工依頼件数が順調に増加し、温水洗浄便座、洗面台、蛇口、給湯器などの水まわり商品の販売・取付も好調に推移し、売上原価や広告宣伝費の伸びを抑えたことが好業績要因となった。

2月通期業績は、IPO時予想を据え置き売り上げ35億7900万円(前期比8.9%増)、営業利益2億7200万円(同23.6%増)、経常利益2億6100万円(同20.8%増)、純利益1億5200万円(同2.33倍)と予想、配当も年間8円を予定している。ただ、2Q累計業績が予算値を上回って着地し、第4四半期には繁忙期を迎えるだけに、期末に向け通期業績の上ぶれ期待も高まってくる可能性がある。

■最高値からの調整幅の3分の1戻し水準を固めPER13倍台の割安修正に拍車

株価は、公開価格1250円でIPOされ1521円で初値をつけ上場来高値1563円まで買い進まれたが、IPO人気の一巡に世界同時株安相場の波及が重なって同安値970円まで調整、2Q好決算で公開価格割れは下げ過ぎとして底上げし、調整幅の3分の1戻し水準までリバウンドして1000円台を固めていた。PERは13倍台と割安であり、公開価格回復から最高値奪回に弾みをつけよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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