クリナップ「キッチン白書2025」、キッチンが「調理の場」から「情報発信基地」へ変化

■時短調理が進む一方、SNS発信目的の「楽しむ料理」も台頭

 クリナップ<7955>(東証プライム)の「おいしい暮らし研究所」が発表した「キッチン白書2025」によると、自宅での料理に関する意識調査から調理時間の短縮化が進む一方で、ミールキットを活用し一手間かけて料理を楽しむ層の存在が明らかになった。2018年との比較では「10分未満」の調理時間が約20ポイント増加し、「30分~1時間未満」は15ポイント、「1時間~2時間未満」は10ポイント減少しており、全体的な時短化傾向が顕著である。

 特にミールキット利用意向者は全体と比較して、料理好きで楽しんでいる割合が高く、約4割が「料理を作ることが好き」と回答し、全体の約2倍に達している。また、彼らはSNSに料理を投稿する割合が全体の約8倍、SNSを参考にキッチン環境を整える割合が全体の約5倍と、情報発信や交流に積極的である。

 利用意向者の属性は30代、フルタイム勤務者、小中高生がいる家庭の割合が全体より高く、忙しい中でも約半数が「ほぼ毎日」料理をし、平均調理時間も約60分と全体よりも長い傾向がある。キッチンに求める要素も、基本機能だけでなく「料理を楽しめる」や「自慢できる」など「見せる」要素への関心が3~4割と非常に高い。

 この調査から、従来の「家族のための手作り」から「家族以外の人との共有」へと料理の価値観が変化していることが示唆される。キッチンも単なる「調理する場所」から「楽しさを発信する空間」へと変わりつつある。クリナップではこうした生活者の変化を踏まえ、より良いサービスや製品開発を目指している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■新エネルギーマネジメントシステムで約10%の省エネ運行を実現  三菱重工業<7011>(東証プラ…
  2. 生成AI
    ■日本のAI競争力強化と社会実装加速を目指す国家戦略  経済産業省は、生成AIの社会実装を強力に推…
  3. ■円安と生産コスト上昇が直撃、値上げ難で経営圧迫  ステーキ店の経営悪化が鮮明になっている。帝国デ…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  2. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  3. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  4. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…
  5. ■トランプ相場圏外から「コメ」が主役へ!備蓄米争奪戦が炙り出す新テーマ株  今週の当コラムは、「ト…
  6. ■「備蓄米」争奪戦の裏で石破内閣の命運を握るコメ価格高騰  まさに「令和の米騒動」である。江戸時代…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る