サイバーエージェントは続急伸、IP展開の新戦略としてリアルゲイトと不動産活用協業を開始

■IT×不動産による体験価値の創出でブランド価値最大化を目指す

 サイバーエージェント<4751>(東証プライム)は5月26日、70円高(4.94%高)の1487.5円まで上げて続急伸している。同社は5月22日、IP展開の新たな戦略として、都心部を中心に多数のクリエイティブオフィスを展開するリアルゲイト<5532>(東証グロース)と協業を開始したと発表。2016年の「ABEMA」開局以降、アニメを基点としたIPの多面的なメディアミックス展開に注力してきたサイバーエージェントは、2024年にアニメ&IP事業本部を設立し、グローバル市場を視野に入れた事業強化を進めている。今回の協業では、IPの世界観をリアルに体感できる空間として、IPホテルなどの施設展開を予定しており、オフラインでの接点を拡充することが目的である。

 リアルゲイトは、築古ビルの再生とエリア特性を活かした空間プロデュースにより、遊休不動産の有効活用と収益性向上を実現してきた企業である。特に都心部での100棟超のオフィス企画・運営実績が評価されており、街の文化形成にも寄与する新しい商業施設開発にも取り組んでいる。同社が保有する物件に、サイバーエージェントのIPを融合させることで、施設利用者に向けた新たな体験価値が創出されるとともに、両社の資産を活かしたシナジー効果が期待されている。

 今回の協業は、IPの世界観を実空間で再現することで、ブランド価値やファンエンゲージメントの向上を狙う試みでもある。サイバーエージェントは、作品開発からアニメ制作、ゲーム、マーケティングまで一気通貫で手がける体制を強化し、世界市場で通用するIP創出を目指している。リアルゲイトも、ITと不動産の融合により“リアルな場”の可能性を広げ、IP展開における新たな価値を提供していく考えである。両社の協業は、IPと空間の融合による新たなエンターテインメントの形を提示するものである。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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