Synspective、ドイツExolaunchと10機の合成開口レーダー(SAR)衛星打上げ契約

■2027年より順次打上げ、衛星体制強化へ

 Synspective<290A>(東証グロース)は7月9日、ドイツのExolaunchと、合成開口レーダー(SAR)衛星「StriX」シリーズ10機の打上げに関するマルチローンチアグリーメント(MLA)を締結したと発表した。2027年から順次打ち上げを開始する予定で、Exolaunchは打上げミッションの管理から衛星の軌道投入までを一貫して担う。柔軟な打上げ体制を確保することで、SynspectiveはSAR衛星コンステレーションの構築加速を図る。

 Exolaunchは世界中のロケット会社との関係性や多様な打上げ手段を強みに、衛星準備の状況に応じた最適な打上げサービスを提供する。代表取締役CEOの新井元行氏は、「打上げスケジュールのリスクを抑え、着実に衛星を軌道投入できる環境が整った」と語り、コンステレーション運用の効率化に期待を示した。一方、Exolaunch側も、日本市場へのサービス展開強化に意欲を見せている。

 Synspectiveは独自開発の小型SAR衛星を基盤に、地球規模での変化を高頻度かつ高解像度で観測する体制を構築している。2020年代後半には計30機の衛星体制を整える構想で、自然災害や環境破壊など社会リスクの分析・対応に資するインフラ構築を目指す。今回の協定により、衛星ネットワーク拡充に向けた打上げ基盤の整備が一段と進む見通しだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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