大日本印刷、医薬品包装向けにアルミ箔代替となるPTP用プラスチックフィルムを開発

■バリア性能と印刷適性を両立、2030年までに10億円売上目指す

 大日本印刷<7912>(東証プライム)は7月7日、医薬品包装向けにアルミ箔代替となるPTP用プラスチックフィルムを開発したと発表した。同フィルムはポリプロピレン製で、従来必要だったアルミ箔とシートの分離工程を不要にし、リサイクル性を向上させる。EUの包装廃棄物規制対応として注目されるモノマテリアル包材の一種で、2030年度までに累計10億円の売上を見込んでいる。

 開発品は独自の加工技術により、水蒸気透過度0.2g/m2・day以下のバリア性能を実現。従来のPPフィルムが抱えていた耐熱性と密封性の課題を克服し、国内医薬品市場が求める印刷適性も備える。既に開発済みの「医薬品包装向けPTP用樹脂シート」と組み合わせることで、湿気に弱い製剤の品質保持も可能となる。

 同社は7月9日から東京ビッグサイトで開催される「インターフェックスジャパン」で本製品を展示する。サンプル提供も開始し、医薬品メーカーへの導入を促す方針だ。今回の開発により、持続可能な包装材の普及がさらに進むと期待されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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