デンソーと東京大学、AI活用の次世代生産システム講座を共同開設
- 2025/8/29 10:19
- 話題

■労働人口減少や技能継承難に対応、AIで生産現場の革新へ
デンソー<6902>(東証プライム)と東京大学大学院工学系研究科は8月28日、社会連携講座「AI技術を活用して持続発展する次世代生産システム運用基盤の構築」を共同で開設したと発表した。同講座は2025年4月から2029年3月までの4年間設置され、AI技術とデジタル化を融合させ、日本の製造業の強みであるリーンマニファクチャリングを発展させることを目的とする。両者は生産現場に蓄積される膨大なデータや熟練者の暗黙知を体系化し、持続的に進化する生産システムの基盤を構築することを目指している。
背景には、労働人口減少や熟練技能の継承難といった製造業の構造的課題がある。生産現場には多様な稼働データが蓄積されるが、十分に活用されていないのが現状であり、また熟練者の技能は形式知化が難しく継承が困難とされている。こうした状況を打開するため、本講座は稼働データと工程モデルの組み合わせによるAI分析や、異常原因と対策案の自動推論技術の開発に取り組む。さらに、知識モデルを常に更新し、進化し続ける生産システムの運用基盤を構築する方針だ。
同講座では研究成果を教育プログラムとして展開し、次世代のモノづくりを担う人材育成にも貢献する。東京大学のAI研究力とデンソーの製造技術を結集することで、製造業の生産性向上と持続的成長を実現する狙いがある。開設を記念した公開シンポジウムも予定されており、研究内容の紹介やパネルディスカッションを通じて次世代生産システムのあり方を広く議論する場となる見込みだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)